テレビ

6時前に起きたけど、他にすることも無いので今回はテレビについて書きます。というのは、昔は朝起きるとテレビで天気予報を確認するとかニュースを観るのが日課になってたけど、地デジにしてからというもの、そういう習慣が無くなってしまった事に最近気付いたからです。


子供の頃、昼は外で遊んでましたが、夜は夕食を食べて風呂に入ると、何もすることがないので寝るしかありませんでした。その頃はまだ茶の間ぐらいにしか電灯が無かったし、ラジオを聴いてもよくわからなかったからです。かすかに覚えているのは『一丁目1番地』とか『バス通り裏』というラジオドラマや、三橋三智也の唄う『古城』ぐらいです。「まあつかぜえさあわあぐう、おおかのおううえ」と聞こえていましたが、なぜか自分は川の中に居て、岸の上を水の中から見上げているという情景を思い浮かべていました。どうしてか、わかりません。まだ言葉もよくわからなかったのですから。

小学校の二年生のとき、テレビがやってきました。そのころはまだ、テレビ受像機とか言ってたかな?テレビジョン・セットの略です。近所では早いほうだったので大変な騒ぎでした。ちょうど映画『Always三丁目の夕日』と同じです。毎晩大勢の老若男女が観に来て茶の間に入りきれなくて外にまではみ出していました。そうやってテレビ娯楽がはじまりました。

テレビは娯楽であり、教養の源でもありました。なにしろ学校の教科書以外の本など無いような環境でしたから、テレビは外の世界に通じる窓でもあったのです。その頃はまだ今のようなテレビ用に作られたドラマは数少なくて、歌舞伎や新劇の劇場中継とか、アメリカのテレビドラマがたくさん放送されていました。朝起きるとまだ放送が始まっていなくて、テストパターンが表示されて音楽が流れていましたし、午後は夕方まで放送がありませんでした。

小学校高学年になると午後も中断することは無くなってきて、よく映画をやっていました。イタリア映画、フランス映画をよく観ました。『鉄道員』、『禁じられた遊び』などよく覚えています。

高校を卒業する直前に、家ではカラーテレビに買い換えたのですが、自分は家を出たので突然テレビの無い生活になりました。これが5年半続きました。その間は、家庭教師先で夕食をいただきながら観たくらいで、ほとんどテレビを観ていません。

その後、また田舎にもどりテレビ生活になりまして、記憶に残っているドラマが『北の国から』です。夜10時からでしたが、クルマを飛ばして、いつもぎりぎりに帰宅していました。

それからすぐに仙台に出たので、またテレビの無い生活となりましたが、一年ほどして白黒テレビをもらい天気予報程度は観ていました。そして、自分で会社を立ち上げた記念にとカラーテレビを買ったのは31歳の時でした。それからはずっとテレビのある生活を続けていたのですが、アナログ放送が無くなってしまいました。大抵の家庭ではその前に地デジ・テレビに買い換えたのですが、あまのじゃくの僕はそれをせず、パソコンに地デジ・キャプチャー・ボードなどを組み合わせて自作してしまいました。残った古くて大きなブラウン管テレビの処分には苦労しました。

さて、その地デジ・テレビですが、このところさっぱり観てません。なぜなんだろうと考えてみました。

  1. パソコンを起動し、地デジ・テレビ視聴ソフトを起動するのにかなりの時間がかかる。
  2. わざわざ観るほどの番組が無い。『ちびまる子ちゃん』と『さざえさん』は観たいのに、よく忘れてしまう。
  3. 録画するほどの番組が無い。以前は『おねだり!!マスカット』を毎週録画してたけど、恵比寿マスカッツが解散して終了。NHKの『ブラタモリ』も終了で、現在録画しているのは『ハロー!SATOYAMAライフ』のみ。
  4. 観ると気分が悪くなる番組が多い。ほんとうにひどい内容の番組が多くなりました。
  5. 宣伝がうざったい。堂々とした商業宣伝(CM)のみならず、ステマやネガティブキャンペーンが多い。

ざっとこんな具合ですが、番組の途中で消してしまった例をひとつ挙げてみます。

月9ドラマの視聴率がなかなかいいというので評判になっているらしい。その『ガリレオ』でこんなシーンがあった。

石油ストーブが発火して死亡事故が起きたので、帝都大学理工学部物理学科准教授・湯川学がその石油ストーブを観てこういうのだ。

「ボタンを押して点火させるストーブには、主に二種類ある。ひとつは電圧によりフィラメントを暖め、帰化した灯油に着火させる点火ヒーター式。もうひとつはイグナイターに高圧電流を流し火花を発生させる高圧放電点火式。」

ええっ!!

今なんて言った?

物理学科の准教授ともあろう者が電圧と電流を反対に言い間違えるとは・・・。

そいういえば、この湯川准教授、前回の放送では半田ごての使い方があまりにもひどくて、スタッフが誰も指導しないんだろうかと不思議に思っていた。あるいはスタッフも知らないのかもなぁ、と思っていたけど、今回のは中学校で習う理科の基礎ですから、こんな間違いは放送上問題だなぁ。湯川准教授役の福山雅治という役者は長崎工業高校出身という事だから、ある程度電気の知識はありそうだけど、脚本にそう書いてあったのならば脚本家の責任だしね。

よく言われた言葉で「テレビばかり見てると馬鹿になる」というのを、そのまま映画にした穂花主演『テレビばかり見てると馬鹿になる』は、どうやって撮影したんだろうと不思議になるくらいいい作品です。10年ほど前に観たけど、またじっくり観たいな。

2013年5月11日 記