PCオーディオ USBスピーカーシステムの製作3

今この記事を書いているPC(WindowsVista)用のPCスピーカーは、こんな小さくて安価なものでした。

幅が約6cmで高さが約10cmですから、音楽を聴くには適していません。機会があればいい音が出るスピーカーシステムに入れ換えたいなと思っていたのです。

DAC付きデジタルアンプの改造

秋月電子通商からこんなものを入手しました。600円のDAC付きデジタルアンプです。

10W+10WステレオD級アンプモジュール(USB I/F付き)

一応、完成モジュールではありますが、スピーカーを繋ぐには上のページにある解説のように裏面での改造が必要となります。

この改造を実際にやってみたのが、これです。

あまりにも小さくてわかりにくいので拡大してみます。

ちゃんと出来たかどうか、テストしてみます。今回使う予定のスピーカーユニットにはこのようにリード線が付いていまして、先端にはコネクタも付いています。このデジタルアンプのスピーカー端子とは若干形状が違うのですが、うまい具合にぎりぎり刺さりました。

USBコネクタBタイプも仮付けしてみます。

USBケーブルでPCと接続してみたら、ちゃんと音がでました。これはいけそうな気がします。

スピーカーボックスの製作

配管工事で使う塩化ビニールのパイプを直角に曲げる為のVU継ぎ手というユニット(308円)です。今回はこれを筐体として使います。

スピーカーユニットを取り付ける為のバッフル板とフロントパネルを固定する為の三角材を切り出します。

スピーカーユニットを取り付けます。バッフルは黒く塗ります。すき間が空いたところはパテで埋めます。

塩ビの筐体にスピーカーコードを通す孔を空けます。コネクタを小さく削ってできるだけ細くしたのですが、直径6mmが限界でした。後ですき間はホットボンドで埋めることにします。

裏側にはバスレフ用のダクトを作ります。いつものように今回もフィルムケースを使います。この孔あけ加工が案外大変で手間取りました。

バッフル板とバスレフポートを取り付けます。

バスレフポートはこんな風に飛び出しています。なんと、蓋をすれば密閉式になるのです。斬新でしょ?

いつもの工作とは手順が違うので、うっかり吸音材を入れるのを忘れていました。うまい具合にパスレフポートの孔があるので、ここから入れてやりました。

一応これでスピーカーボックスは完成です。どっしりとして重量感があります。

フロントパネルの製作

このアンプの解説によると、電源はUSBバスパワーよりも外部電源を推奨しているようです。そこでこんな風に外部12V電源を三端子レギュレーターで5Vに降圧したものと、USBバスパワーを切り替える方式を考えてみました。なぜ12Vかというと、5Vのアダプターを持っていないからです。

最初はUSBコネクタも取り付けようとしたのですが、大きさと形状から考えてどうしても配置できない為に、USBケーブルはコネクタを切り取って直結することにしました。ということで、以下のパーツを使います。

  • USBケーブル \108
  • 2.1mm標準DCジャック パネル取付用 MJ-10 \40
  • スライドスイッチ 1回路2接点
  • 三端子レギュレーター TA7805S \40

プラバンを切り出します。右の小さいプラバンでスライド・スイッチを裏面から挟んで固定する方式にします。

それぞれを固定します。アンプモジュールは6mm厚の板に細い釘で打ち付けました。これは固定用の孔が小さくて手持ちの木ねじでは入らなかった為です。

配線をします。

わかりにくいので拡大します。三端子レギュレーターを基板を使わずにDCジャックとスライド・スイッチに直づけしています。

フロントパネルをスピーカーボックスに取り付けて完成です。

裏側からみると基板むき出しです。

下も開いています。自然冷却方式です。

フロントパネルが真っ白なので、何かシールを貼ろうかな?

試聴

すばらしい音です。しかもUSBバスパワーだけでも充分な音量ですから、外部電源は必要ありませんでした。元のスピーカーと聞き比べると特に低音がしっかりと出ています。吸音材もたっぷり入れていますが、塩ビパイプ自体の内部損失がかなり大きいようです。

本来はWebサイト制作やメール等キーボード入力が中心のPCなのですが、あまりいい音がするので、つい聞き惚れてしまい、困ったことになってしまいました。

大きさもちょうどいい具合です。これ以上大きいとモニターが見えにくくなってしまいます。

試聴したのはこれです。

さらにこれも・・・

2014年6月1日 記