6.丸刈り

近頃テレビやネット上で丸刈り謝罪をしたAKB48のメンバーの事件が話題になってます。実を言うとYouTubeにアップされた直後には知ったのですが、AKB48にはまったく興味がなく、ましてや丸刈りにして一見すると高田文夫のようにみえる人物の動画など観たくもなかったので、クリックしませんでした。後でネット・ニュースで詳細を知ったのですが、これでますますAKB48はメディアに取り上げられることになったようですね。


それはさておき、僕も丸刈りにしたことがあります。


丸坊主に帽子の修学旅行(1969年日光)

まず、中学校に入学するときです。男子は強制的に丸刈りにされました。あまりにも当たり前すぎて、なんの違和感も持ちませんでした。中学時代は家に写真機がなかったので、修学旅行のときの写真しか残っていませんが、みな学生帽をかぶっているので、外見上は坊主頭だとは気づかないくらいです。また、誰も坊主であることに不満など持っていませんでした。子供の人権だとか、個性を尊重すべきだとかと、TVのワイドショーで騒ぎ立てる輩もいませんでしたしね。


中学の卒業アルバムを見返してみたら、数人は伸ばし始めていました。卒業間近になると先生も黙認だったようです。ちょうど僕の学年から集団就職列車が廃止となりましたが、まだまだそういう人はいましたから。


高校に入ってからは髪を伸ばしました。服装も髪型も自由だったので、坊主の生徒もいたし、当時流行っていたフォークソングの歌手みたいな長髪にしている人もいました。もちろん、売店で売っているボタンを付けた学生服を着て、校章を付けた学生帽をかぶり、腰に学校の手ぬぐいをぶらさげて下駄や足駄ををはいている生徒もいました。僕はというと、暖かい季節はラフな格好をしていて、冬は学生服で寒さをしのいでいた口です。



だいぶ伸びてきた

日曜日のラグビーの試合で負けてしまったのですが、月曜の朝登校すると、クラスの仲間がバリカンを持って待っていました。今では記憶がおぼろげですが、負けたら坊主になると宣言していたのかもしれません。さっそく断髪式が始まりました。授業開始まで時間がないので、急いでくれよと言っても、なにしろ素人ですから、なかなかはかどりません。教室に鏡などありませんから、自分ではどんな感じか知る由もありませんが、皮膚の感覚からするとなんだか変なことになってます。

宮城県古川高等学校では朝のホームルームというものがありません。朝の連絡事項は日直が担当します。そしていきなり一時間目の授業が始まるのです。

先生がやってきました。臨時の理髪店主と仲間は一斉に席に戻り起立します。礼をして先生が僕を見て目を丸くし大笑いしだしました。頭に手をやると・・・半分だけ坊主でした!


休み時間にはきれいに刈り上げてすっきりしましたが、各時間の先生には「おっラグビー負けたんだな」と言われ続けました。放課後に部室に行ったらみな丸坊主になってました。もちろん髪が伸びるまで、AKB48の何某のようにかつらなどはかぶりませんでしたよ。

2013年2月16日