フライト・シュミレータ専用機の製作
はじめに
Flight Simulator X(FSX)を十分に動かそうとするとDirectX10が動くグラフィック・ボードが必要となります。
これまでFSX用に使っていたPCはFSX動作条件の最低スペックでした。
CPU | Pentium4 3GHz | FSB 800MHz |
---|---|---|
RAM | 1GB | 256 x 4 Dual Channel |
VGA | ATI Radeon 9800pro 128MB | Direct X 9.0c |
そこで、思い切って新しくPCを作ることにしました。
パーツ構成
まず、予算を12万円と決めて、FSXの動作に合わせてパーツを選択しました。
一番必要なのは十分な3Dグラフィック機能ですから、これはGeForce8800GTSチップを使ったものと決め、価格面からDRAMは320MBの物とし、Leadtec社のWinFast PX8800GTS tdH 320MBとしました。これが一番高価なパーツです。
パーツ | メーカー | 名称 | 価格 | 備考 |
---|---|---|---|---|
CPU | Intel | Core 2 Duo E6550 | 24,400 | LGA775 FSB1333MHz |
M/B | GigaByte | GA-P35-DS3 | 17,800 | LGA775 ATX |
HDD | HITACHI | HDT725025VLA380 | 7,280 | 250GB |
RAM | CFD | DDR2 SDRAM PC2-6400 | 11,800 | 1GB x 2 = 2GB |
光学ドライブ | LITEON | LH-20A1S-16 | 5,480 | SATA DVD+-RW DL |
グラボ | LeadTek | WinFast PX8800GTS tdH 320MB | 41,968 | http://www.leadtek.co.jp/ |
ケース | 九十九 | VT-380MW/500 | 10,800 | 500W電源付き |
合計 | 119,528 |
製作記
1.
最初にマザーボードの設定です。と言っても最近のマザーボードでは何もすることはありません。全部BIOSが自動設定してくれます。
GigaByteのマザーボードはこれで3枚連続となります。
今回の選択では、コンデンサとフェライトコアがしっかりしている点です。
これはそのUltraDurable2というパーツ構成のS-Seriseの中では安価な方ですが必要十分な機能を備えています。
グラフィック・ボードを使用することを前提としているので、もちろんオンボードVGAは付いていません。チップセットは最新のP35+ICH9です。
2.
CPUを取り付けます。
LGA775ソケットはこれまでのソケットとはかなり変わりました。説明書をよく読んでから取りかからないととまどいます。
3.
CPUクーラーを取り付けます。クロック・アップなどはしないし、それほど音も気にならないのでCPUに付属のものをそのまま取り付けました。
4.
メモリを取り付けます。
DDR2 PC6400 1GBを二枚デュアル・チャンネル動作用に1番と3番のソケットに取り付けました。
5.
グラフィック・ボードを仮止めしてみました。
さすがにでかい(@_@) 2スロット分使用します。
GeForce8800GTSチップを使った物の中では中程度の価格です。一番安いのは何と言っても玄人指向の物ですが、残念ながらDirectX10に対応していないのです。
1ランク下のGeForce8600GTSチップとなると、3D描画性能はかなり落ちるので、思い切ってこれにしました。
6.
いよいよケースに取り付けます。その前に、リアパネルをケースに付いているものをはずして(下)マザーボード付属のもの(上)に交換しておきます。
次に、マザーボードをビス止めする為のナットを数カ所取り付けておきます。
7.
マザーボードを取り付けます。リアパネルにしっかりと圧着するように後ろ側に押しつけるように固定します。
8.
グラフィック・ボードを取り付けます。
9.
パネルコネクタ類を接続します。
どこにも書いてありませんが、白い線がアース側です。LED類には極性がありますから、反対に取り付けると光りません。
10.
ケースのUSBソケット用にオンボードUSBコネクタを接続します。
このケースには全面パネル上部に2個付いてるだけですが、近い将来増設しようと思います。
11.
フロント・パネル・オーディオのコネクタを接続します。と言っても、これは使わないだろうなぁ。
12.
eSATAのコネクタを取り付けます。+12Vの電源も供給できます。
13.
電源の配線をします。
14.
ドライブ類を取り付けます。光学ドライブはケースのフロントパネルを一度取り外して仮止めし、フロントパネルをもどしてから固定位置を調整します。
今回使用した光学ドライブには黒いベゼルが付いていましたが、ケースに合うように白い物と交換しました。案外こういう細かい作業は手間がかかります。
15.
HDDと光学ドライブの配線をします。今回は全部SATAにしました。配線がすっきりします。とは見えませんが、IDEのフラット・ケーブルと比較すると空気の流れが影響を受けないようになりました。
16.
これで完成です。
ケースの一番上に電源SWやUSBポートがあるのでとても使いやすいケースです。かなりうるさいですが、500W電源付きというのも魅力的です。ふらっと秋葉原に行って、これを見つけたときに衝動買いをしてしまいました。あわてて他の部品を買って、今回の製作となったのでした。
なにしろパソコン・ルームは機器がいっぱいで足の踏み場も無いくらいなので、作業は見ての通り廊下で行いました(*^_^*)
17.
背面はこんな感じです。
なにしろケースにおまけで付いてきた電源ですから、音はかなりうるさいです。最初は気にならないだろうと思ってたけど、やはりうるさい。排気温度もかなり高いです。そのうち静穏電源に交換しなくっちゃ。やはりおまけではだめですね。グラフィック・ボードの排気口からもかなりの熱風が吹き出してます。
これでパソコン・ルームの今年の冬は暖房いらずです。
効果は
OSを入れて、FSXを入れたら認証に引っかかりました。古いPCでトラブルがあって何度かFSXの再インストールをし、その都度オンライン認証をしてたのですが。回数の上限に達したというのです。結局、マイクロソフトに電話して新たに認証をもらいました(-。-;)
それでどうなったかというと、想像してた程の効果はありませんでした。羽田空港で、すべての設定を最高レベルにすると、表示がカクカクして飛んでる浮遊感がありません。他の場所でレベルを下げたらかなり快適です。まあ、ちょっとはよくなったというところですね。他のソフトはまだ使ってませんからわかりません。
2007年9月1日記