工作室 127 LEDライトボックス

前回のLEDデスクライトは実用的にはかなり成功でした。そこで、同じLEDユニットを使ってライトボックスを作ってみることにしました。

今ではすっかりデジタルカメラばかり使うようになってしまいましたが、10年ほど前までは銀塩カメラをよく使っていました。フィルムもポジ・フィルムを使うことが多く、フォーマットは35mmだけではなく、645,6X6,6X9のブローニーをよく使っていましたから、膨大な枚数のフィルムが紙焼きしないまま保管箱の中に眠っています。これを引っ張り出して思い出に浸ろうというわけです。

設計

いつものようにSketchUpで設計しました。左の画像をクリックするとダウンロードできます。

外から見るとただの箱にしか見えませんが、内部はこのようになります。LEDユニットを底に、少し浮かせて二個取り付けます。裏側に配線をする為に浮かせる必要があるからです。LEDユニットからの光は上に向かいますが、そのままだと箱正面の乳白半透明のアクリル板に均一に当たりません。そこで間に和紙の層をいれて光を拡散させてやるという設計なのです。はたしてうまくいくかどうか・・・。

6mmの板を60mm幅に切り、さらにこのようにカットしました。

さらに切り込みを入れます。

DCジャックとスライド・スイッチの為の孔を空けます。

実際にDCジャックとスライド・スイッチは3mmの合板に取り付けて、これを6mm厚の板に貼り付けることにします。

DCジャックとスライド・スイッチを取り付けてリード線をはんだ付けしました。

裏側はこのようにとても単純です。

内側にとりつける補助板は端材を使いました。そのため設計上のものよりも寸足らずになってしまいました。

箱枠の組立てをしました。

内側の補助板にはさらに端材を足して調整しています。

見栄えを良くするために木目シートを貼りました。

底板を3mm合板から切り出しました。

LEDユニットを取り付ける台座を接着します。

電子パーツの配線はたったこれだけです。もちろん二つのLEDユニットは並列につないでいます。

電子パーツの組み込みをしました。

拡大してみます。

5mm角材を使っての枠組の接着はクッキング・シートの上で行うと接着剤がこびりつかずにうまくできます。実はクッキング・シートなるものの存在をまったく知りませんでしたが、外国の人がYouTubeの映像でこれを使っているのを見て知ることとなりました。それまでは反故紙を使っていて紙がくっついて苦心していたのですが、これはそんなことはないのでとても便利です。

枠ができたので、いつもの手漉き和紙を貼りました。

試しに点灯してみたところ、まだ光の拡散が十分ではないので、さらに枠の反対側にも和紙を貼ったところ、かなりうまくいきました。

和紙ユニットをはめ込みます。

完成

最後に1mm厚の乳白半透明アクリル板を貼り付けて完成です。

35mmのスライドを並べてみました。1988年のにシドニーのシティ・マラソンに参加したときのスナップです。ホームステイしていたときにポスターを見つけて急遽参加しました。右下で僕におんぶしているのはホストファミリーの友人の子供でダニエル君。今はロシアに居ます。

左は6X6のブローニーで、二眼レフで撮ったものです。真ん中は一眼レフで撮った35mmサイズです。こうしてみると小型カメラと言われるゆえんがよくわかりますね。右は6X9のブローニー。フォースマンのビューカメラで撮りました。

2016年5月2日 記

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