工作室 140 ペーパータオル・ホルダー

かなり前に作ったペーパータオル・ホルダーを作り替えました。ペーパータオルというのは、別名キッチンとも云いますね。

設計

これがこれまで使っていたものです。パイプラックに釣り下げる方式にしています。ほぼ毎日使っているのですが、ペーパーを勢いよく引っ張ると回りすぎてしまい、巻き戻すことになります。カットするには両手を使うしかありません。

今回は位置を変えて、流しの上のこの部分に取り付けることにします。ここの幅は10cmでした。これを上下から挟むようにして固定する方式です。さらに使い勝手を向上させて、回転し過ぎないように、回転抑止機構を付けて、あわよくば片手でカットできればいいなという贅沢な要件を元に設計してみました。

何枚も何枚も鉛筆でイメージを描いた後で、ようやくいつものようにSketchUpでの設計に取りかかりました。それでも何回か改訂してできあがったのがこれです。

これを分解して寸法を入れてみました。

製作

材料をカットしました。

底板の木ねじ用の孔を間違えてしまい、内側に追加しました。

固定用の蝶ネジを迎えるつめ付きナットを埋め込む孔はこのように空けます。

ここにつめ付きナットを打ち込んで固定します。

軸受けを接着しました。

回転抑止機構の取り付け位置を現物合わせで調整します。

仮止めして動きを確認することにしました。

当初はバネを使おうかと検討したのですが、高価なので有り余っている輪ゴムを使うことにしました。

このように上手い具合に動くようです。

底板を取り付けます。

さらに天板を取り付けます。

回転抑止機構を組み立てました。これはSketchUpでの設計図とちょっと違っています。ちょうど6mmの丸棒が切れていたので板の端材を使おうかと思ったのですが、片道一時間歩いて買って来ました。

回転抑止機構を取り付けました。

輪ゴムは二重にしました。

天板に蝶ネジを取り付けると完成です。

完成

実際に取り付けてみました。想定通りぴったりと固定できました。

ペーパータオルを差し込みます。

回転抑止機構はペーパーが減るにつれて輪ゴムのテンションでしっかりとペーパーを押さえます。

ペーパータオル・ホルダー

このように勢いよく引っ張っても回りすぎることはありません。

さらに、実際に片手でカットできるか試してみました。

これは、製作期間はわずかでしたが、構想期間はかなり長かったのです。実はその間に白内障の手術をしていました。もうすっかり大丈夫です。

2017年1月1日 記

改修

底板にペーパータオルがこすれてなめらかに回転しないという現象が起きているので、このように底板のこすれる部分をくり抜きました。

ついでに塗装してみました。使ったのはワトコオイルのナチュラルです。以前何度か使ったダーク・ウォルナットと比較すると、とても自然な木目が出るので、これから使う機会が増えると思います。

組み立てて取り付けてみたところ、回転がとてもなめらかになりました。大成功です。

SketchUpも書き換えています。左の画像をクリックするとダウンロードできます。

2017年1月8日 記

工作室メニュー