工作室 21 スピンボット

Maker SHEDのSpinbot Kit

ネットで見つけたぐるぐる回転しながら線を描くロボット、スピンボットのキットは24ドル99セントだとのこと。

リンクはこちらです。動画もあります。Make:Spinbot Kit

面白そうだけど、米国まで送金するのは面倒なので、自分なりに作ってみることにしました。

今回は、恥ずかしながら失敗作も紹介します。

製作(スピンボット1号機)

三本の脚のうち1本にモーターを、他の2本にペンを取り付けて回転させるというアイデアをそのまま貰います。自分なりの工夫として、脚の感覚を広げたり狭めたりできるようにすれば、できる線描画も面白くなりそうだなと思い、頭の中で考えた物をスケッチしてみました。

スケッチを元にして紙に描きだして1ミリ厚のプラ板に転写します。

左側が、上部のプレートになり、右側が下部のプレートになります。三本の脚の真ん中を一本の軸が通ります。

脚は3ミリ厚の木の板で作ります。

脚の上部にはこのように回転軸となる孔を空けます。この孔に針金を通して両端を固定すれば脚が動くというアイデアです。

ところが、プラ板に針金をどういう風に固定するかで挫折してしまいました。

こんなときは、すぐにあきらめて3ミリ厚の木の板を使って、こんな風に作り替えました。

組み立てるとこんな風に立ち上がります。真ん中の軸になる板には電池ボックスを取り付けています。下部のプレートにはスライド・スイッチを取り付けて電源スイッチとします。

これらを組み上げるとこうなります。真ん中の軸は爪楊枝を孔に差して上部プレートにぶら下げています。爪楊枝の位置によって開脚角度が変わるというしかけです。

モーターを取り付けて配線します。

写真でわかるように、PC電蓄で音楽を聴きながら作業をしています。

モーターの軸にはこのように熱収縮チューブを取り付けて摩擦係数を稼いでいます。

試運転

さあ、ペンを取り付けて試運転です。大きな紙が無いのでプリンタ用にストックしてあるA4用紙を使ってみました。最初はぶんぶん動き回るので紙をはみ出してしまい、作業台に落書きしまくりでした。

そこで、このように木枠をつけてみましたが、範囲が狭くてすぐに枠に当たってしまい、動きの自由度が無くなり、ほとんど同じようなところばかり動き回ってしまいます。

また、ペンの取付方法をまったく考慮していなかったので、脚の開き具合が不安定です。

これはどう見ても失敗でした。

製作(スピンボット2号機)

というわけで、可変開脚方式はあっさりとあきらめました。

今度はプラ板は使わずに全部木の板で作ります。

1号機の失敗を受け、今回はもう少しちゃんと設計しました。工作精度も上げて、こんな風に切り出し加工したところです。

ペンの取付方法も最初から考慮して、写真のように幅の広い脚を用意しました。狭い方の脚はモーター用です。

木工用ボンドで組み立てると、こうなります。イメージ通りに出来ました。

こちらはモーター取付側です。

脚の角度はこのように補助板で同じ角度に固定してあります。写真ではまだボンドが生乾きですね。

ペンの取付はこの2本の棒の間に輪ゴムでしばる方式です。

写真ではわかりにくいのですが、ペンは回転方向に寝かせるように角度を付けています。

スライド・スイッチは1号機で使った下部プレートの一部を切り取って流用しています。なぜかというと、ぴったりとはめ込める孔を加工するのは案外難しいんです。モーターは当然同じ物です。2号機では単三電池では大きすぎてはみ出してしまうので、単四電池を使う事にしました。

モーターと電池ボックスを取り付けます。

配線をしてスライド・スイッチも固定します。

ペンを取り付ける為の補助板を貼りました。電池を取り付けて完成です。

試運転

動かしてみました。1号機よりもずっと安定しています。

しかし、やはり紙が小さすぎて動く範囲が制限されてしまうので、同じようなところを動き回ってしまいます。大きな紙を手に入れて自由に動かしてやりたいところです。

費用

カラー水性ペン30色105円

おまけ:スピンボット2号機をいろいろな角度から撮影

このロボットの頭に該当する側から。

スイッチと反対側から。

おしり側から。

おなかはこんな感じで配線がむき出しです。

モーターの取付部分を拡大します。モーターが上の方にずれないように小さな補助板を取り付けています。

2013年9月22日 記

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