工作室 37 USBモバイル電源

外出先で電池切れ

外出先で携帯電話の電池が切れてしまうことがたまにあります。なにしろ二週間に一回程度の充電なので、残容量をほとんどチェックしないのです。先日はウォークマンの電池が切れてしまいました。幸い予備にもう1個携帯mp3プレーヤーを持っていたので、すぐに切り替えたのですが、しばらくするとそちらも電池が切れてしまいました。こんなとき、携帯できる充電器があったらなぁと思います。

ネットで調べてみたら、そういうものは「USBモバイル電源」というらしいです。性能にもよりますが4,000円ぐらいしますから、簡単には買えません。そこで自作することにしました。

使えなくなったデジカメで使用していた単三のエネループが四本余っています。よく見ると1個当たりの電圧は1.2Vですから、4本だと4.8Vになり、ちょうどUSBの電圧の範囲内になることがわかります。これなら行けそうです。

製作

手持ちの単三電池が4本入る電池ホルダーを探してみたら、こういうスナップソケットタイプしかありませんでした。電池スナップはたくさんありますから、そのまま使う事にします。

運良く基板取付用USBコネクタ(Aタイプ、メス)の買い置きも1個だけありました。1個50円です。

当初は、余っているユニバーサル基板にコネクタを付けて固定しようと思いました。しかし、これを使うとさらにこの基板を箱に固定する為に複雑な構造になってしまいます。より単純な構造にする為にこの方式は断念しました。工夫してパネルに直接取り付けます。

箱を作ります。いつもだと、まったく適当に切り出して合わせているのですが、今回は電池ボックスに合わせてきっちりと設計しました。

フロントパネルを組み立てます。実に単純な構造に見えます。これでもかなり精密に加工していて、コネクタはがっちりと固定してあります。

さて、内蔵するエネループの充電は専用の充電器を使って行うので、エネループは交換する方式になります。となると箱の蓋の開け閉めが簡単にできないといけません。

あれこれ考えた結果、マグネット方式で蓋を固定することにしました。直径6mmのネオジム磁石がたくさん余っていることに気がついたからです。

磁石はこんな感じに板にほっとボンドで固定しました。これを裏返しにしておいて、蓋に金属板を仕込んでくっつけるという構想です。

箱を組み立てます。右上の細長い板の裏側に磁石が仕込んであります。

箱は木地がむき出しだと安っぽいので、いつもの木目シートがちょっと余っていたので貼り付けました。電池ボックスは小さな木ねじで固定します。

フロントパネルを取り付けて、電池を入れてみました。

さて、問題は蓋に仕込む金属板です。できるだけ薄くて大きさがちょうどいいものとなると、なかなか適当な物がありません。ここでしばらく悩みましたが、いつも使っているカッターの刃だと長さも調整できるし、なんと言ってもその薄さを測ってみたら0.4mmなのです。

という訳で、蓋の端の部分にカッターの刃を金属板として取り付けました。木目シートの余りを使ったので裏側はこんな風にみっともない幹事です。写真の左の方に切り込みがありますが、この部分で蓋が外側に折れ曲がって開くという構造です。刃が付いていたままでは後々分解した時に怪我をする恐れもあるので、一応やすりをかけておきました。

完成・試運転

蓋を取り付けて完成です。

試しに携帯mp3プレーヤーに充電してみたところ、正常に動作しました。また、電池交換はこのように蓋を開けて行います。

2014年2月22日 記

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