工作室 182 花見用腰掛

もう30年以上も畳生活をしていません。椅子やソファに座る生活にすっかり慣れていて、畳みや床の絨毯の上に直にあぐらをかいて座ると股関節の痛みが出てしまいます。ましてや正座はまったく出来なくなりました。

毎年恒例の花見の時期になりました。花見では桜の木の下にブルーシートを敷いて、そこに座るのですが、これがとても辛くて、昨年は立ち上がった後で歩けなくなるほどでした。

そこで、今年は花見用に腰掛を持って行くことにしました。ネットで探すと折りたたみ式チェアというものがたくさん見つかりました。金属加工技術も加工器具も無いので、ここはやはり木工で作る事にしました。年に一度しか使わないので携帯性は無視して風呂敷で包んで運ぶことにしました。

設計

いつものようにSketchUpで設計しました。左の画像をクリックするとダウンロードできます。

新たに材料を買いそろえるまでも無いので、手持ちの材料に合わせて設計してあります。

見て判るように底板は不要に思われますが、土の上に敷いたブルーシートの上で使う為、ブルーシートに傷をつけないようにとの思いで、底板をつけています。

製作

12mmの合板をカットしました。

12mmの穴を4個空けます。

この穴を結ぶ直線をカットするとこんな角丸の穴が開きます。角が丸くしてひび割れる事を防いでいるのです。

設計図では円弧でしたが、同じように円弧を描くのが難しかったのでこんな風にカットしました。

これを二枚貼り合わせます。割れる向きには力がほとんど掛からないので実は入れていません。

組み立てた後で外側になる部分は面取をしておきます。

組立てはこの木ねじを使います。3.8x32の皿ネジです。

まず4mmの穴を空けます。

皿が入るようにえぐっておきます。

接着剤で仮止めし乾くまで待ちます。

下穴ドリルで下穴を空けておき、木ねじをしっかりと締め付けて固定します。これで内側の骨組みができました。

天板と底板をカットしました。これは9mm厚のMDF板です。

こちらも、先に4mmの穴をあけます。

皿ネジ用にえぐっておきます。

接着剤で仮止めし、乾いたら下穴を空けます。

木ねじを締め付けます。これで組立て完了です。

完成

完成しました。今年の花見は晴天なので塗装はしていません。次回は雨になる可能性もあるので、それまでに塗装をしようと思います。

長時間板の上に座って飲み続けるのは大変なので、クッションを敷くことにしました。

2018年3月29日 記

工作室メニュー