工作室 169 サングラス・ケース2
![](169/23.jpg)
2015年1月に作ったサングラス・ケースを作り直してみました。
以前の物は蓋の固定にネオジム磁石を使っていましたが、鞄の中に収納するときに、財布の中の磁気カードやICカードへの影響を考慮すると、できるだけ離しておかなくてはならず、案外面倒でした。そこで今回はそれを使わないものにしました。
製作
![](169/01.jpg)
いつものようにSketchUpで設計しました。左の画像をクリックするとダウンロードできます。
![](169/02.jpg)
磁石を使わない為に金属製のロックをさがしましたが、こんなに小さな物は見つかりませんでした。そこで工夫したのがこの爪方式です。
![](169/03.jpg)
蓋に付いた爪がここにひっかかる訳です。ほんのちょっと爪を広げると開けることができます。
製作
![](169/04.jpg)
枠は10mm角のホオ材から切り出しました。
![](169/05.jpg)
枠を組み立てます。
![](169/06.jpg)
天板と底板を3mm合板から切り出しました。
![](169/07.jpg)
枠を底板に貼り付けます。
![](169/08.jpg)
蓋の方はちょっと工夫してサングラスの形の浮き彫りを作ってみることにしました。以前Photoshopで作った型紙を80%縮小して貼り付けます。
![](169/09.jpg)
浮き彫りとは言っても実はこのように浮き上がらせる部分を斜めに切り出して接着するというテクニックです。斜めの角度は15度にしました。
![](169/25.jpg)
2.板を斜めにしてこのように切り出すと、糸鋸の刃の厚みだけ隙間が空きます。
3.切り出した中央部分を下から押し上げると外側の壁にぶつかって止まります。結果的に、上部には台形の張り出しができます。これが浮き上がって見えるわけです。
![](169/10.jpg)
型紙を剥がします。
![](169/11.jpg)
裏側から押し込んで貼り付けると、このように浮き上がって見えます。
![](169/12.jpg)
表からはほとんど見えないように工夫していますが、裏側をよく見ると、矢印のところに3mmの棒が差し込んであります。これは糸鋸の刃を入れる為に開けた孔をふさいでいるのです。
![](169/13.jpg)
枠を取り付けて蓋が出来ました。
![](169/14.jpg)
角を丸めて使いやすくしました。
![](169/15.jpg)
蝶番を取り付けました。前作は蓋を完全に分離する方式でしたが、使いにくかったのでこの方式の方がいいようです。
と・・・、ここで大変な失敗に気付きました。なんと向きが逆です。
まあ、しょうがない。自分で使うのですから、見栄えはどうでもかまいません。
![](169/16.jpg)
ロック機構の製作にとりかかります。
![](169/17.jpg)
1mmのプラバンで爪のパーツを作り、これに合わせて少しずつ溝を加工していきます。
![](169/18.jpg)
なんとかできました。
![](169/19.jpg)
ここで塗装をします。ワトコオイルのチェリーを塗りました。
![](169/20.jpg)
ここで爪を取り付けました。想定通りに動いてくれて助かりました。ここまでにかなりの時間がかかっているので、失敗したらがっかりしますからね。
![](169/21.jpg)
内側は全部塗装しているわけではありません。
![](169/22.jpg)
サングラスが傷つかないようにフェルトを貼りました。
![](169/23.jpg)
サングラスがぴったりと収まります。
完成
![](169/24.jpg)
これで完成です。
2017年10月28日 記