工作室 301 ベルトポーチ
天気のいい日はよく散歩に行きます。いちいちかばんを持って行くのが面倒で、手ぶらです。この寒さのせいでしょう、途中で鼻をかみたくなったり、ハンカチを使いたくなったり、あるいは眼鏡を拭きたくなったり、メモを取りたくなったりします。そこで、ズボンのベルトに取付けるベルトポーチに必要最小限のものを詰め込んで携帯することにしました。
試作
調べても、ベルトポーチの作り方を紹介している動画を見つけることができなかったので、念のため試作してみました。
まず、このベルト通しの間隔というか、幅が実際のズボンのベルト通しの幅に合っていませんでした。矢印の幅を90mmにするとちょうどいいのでした。
中に柔らかい物を納めるのでボタンよりもいいだろうと思い、このように引っかけ方式にしましたが、なかなか使い勝手がよくありません。また、中身が少しはみ出しています。あまり縦長になると邪魔になりますが、深さがあと少し必要です。
設計
試作品の問題点をふまえて、再設計してみました。
左の画像をクリックすると、別タブでPDFが開きます。
製作
最初にベルト通しを作ります。今回の生地は猫模様です。
二つに折って、
縫い代10mmで縫いました。
縫い代を開いて、
余分な部分を切り取ります。
次に蓋を作ります。
裏地と中表に重ねて縫います。
曲線部はぎざぎざにカットしました。
アイロンで整えました。
次に本体を作ります。
表布を裁断して。内布も裁断しました。
表布の裏には厚手の接着芯を貼りました。
裏側にする布にベルト通しを縫付けます。位置を決める補助線を描いて、
まず、このように縫います。
肝心の矢印部分の幅は90mmにしました。
縫い代の余分な部分をカットします。
もう片方も縫うのですが、布は自在に曲げることができるので、工夫して縫うことができます。
その上に蓋を中表に重ねて、
縫い代5mmで仮止めします。
表布を中表に重ねて、左右と下部を縫い代10mmで縫います。
内布も同様に縫いますが、図の矢印部分は返し口とするので、縫いません。
縫い代を開きます。
40mmのマチを作ります。
余分な部分をカットしました。
内布が出来ました。底の中心に返し口が開いています。
同様にして、表布もできました。
これを表に返すとこのようにベルト通しと蓋が出来ています。
今度は、内布の中に表布を中表に差し込みます。
口の周りを縫い代10mmでぐるっと縫います。補助線を描いて、
縫いました。
表に返します。
返し口をいつものようにコの字まつり縫いで綴じました。
内布を押し込んでアイロンで整えました。
口の周りを縫い代2mmほどでぐるっと縫いました。
蓋の開け閉めを片手で簡単にできるようにするには、どうしようかと考えていたら、ずいぶん前にセリアで見つけて買っておいた豆差しの事を思い出し、ストックの中から探し出しました。
位置決めをして穴を空け、取付けました。
パチンと閉まります。
完成
これで完成です。これからの散歩が楽しみです。
片手で簡単に開きます。
こんなに勢いがあるとは知りませんでした。
2022年2月27日 記