工作室 15 トイレラジオ
製作
先日、トイレでぐらっと来ました。揺れが治まってから他の部屋に行きラジオを点けたのですが、トイレにラジオが無いと場合によってはかなり危険な事になりそうです。そこで、トイレで緊急地震速報を受信できるように、トイレラジオを作りました。
筐体としては、10年ほど前から準備していたこれです。なんだか、とても想像力をふくらませる、いい形をしています。
ところが、その正体はと言うと、これです。木製のトイレットペーパーホルダーです。この10年間、構想だけは練っていたのです。
適当なキットは無いものかと探してみたら、タイ王国製のAMストレートラジオキットが見つかりました。
「ラジオ少年」で1,200円でした。日本製だと2,000円前後ですから、これはお買い得です。
中身は日本製の物と変わりありません。
しかし、説明書はタイ語です。
でも、特に困ることは何もありません。
前回作った抵抗器カラーコード早見盤を使って、抵抗値を読み取って整理しておきます。このように紙に抵抗器を串刺しして、その横に抵抗値を書き出すわけです。これが後の組み立てに役立ちます。
この事を「段取り八分」と言います。子供の頃、父によく言われていました。仕事は準備をきちんとしておけば、八分方出来たも同然だという意味です。ここでいう八分は、腹八分と同じで、八割という意味になります。
小さい物から順に取り付けていくと作業がやりやすいです。といっても、このキットの場合、これしか部品がありません。
はんだ付けして、余分なリードは切り取ります。
これで基板完成です。
キットとしては、バリコンと可変抵抗器も基板に取り付けるようになっていますが、これらは表面パネルに取り付けることにしますから、そのリード線を出しておきます。。
なにしろ、この形には10年間の思い入れがあるので、豪勢にバーニア・ダイアルを使います。元々バーニア・ダイアルはエア・バリコン用ですから、ポリ・バリコンとは直接つなぐことが出来ません。そこで、写真にあるように、ポリ・バリコンの延長シャフトも「ラジオ少年」で買いました。200円です。需要が無いので、どうしても高くなりますね。
つなぐとこんな形になります。
しかし、このままダイアルを回すと、バリコン自体が回転してしまいますから、バリコンが動かないようにしなければなりません。
その為に、アルミ板でこのようなバリコンのマウントを作りました。
こんな感じです。
キットに付属しているスピーカーはちょっと小さくてイメージに合わないので、ここ数年は使っていない、テスト用のスピーカーを使うことにしました。
これだけの差があります。
表面パネルをプラ板で作ります。1mm厚のものを使いました。
安物スピーカーなので、保護する必要はなく、スピーカーを隠す目的でサランネットみたいな編み目の布を貼ります。ここでは瞬間接着剤を使ってところどころを固定するだけです。これだけで、高級感が増します。
スピーカーはホットグルーで糊付けします。
バーニア・ダイアル、バリコン、可変抵抗器も取り付けます。この可変抵抗器は電源スイッチ付きです。
基板を木ねじで固定します。この時、数ミリだけ床上げしています。
配線をします。
緑色のLEDが余っていたのでパイロットランプにしました。
抵抗は手持ちの330Ωを使っています。
完成です。うーん、かっこいい!
最初は006Pを使ってみたのですが、どうにも具合が良くないので、単三電池4本で6Vにしてみたところ、これが正解でした。
回路図には4.5-9Vとなっていたのですが、基板には6Vと印刷されてましたので、やはり6Vが最適のようです。
トイレットペーパーホルダーの中にラジオが入っている。まさにトイレラジオとしてふさわしい堂々たる風格です。
しかし、トイレに置くにはもったいないなぁ。
費用
AMストレートラジオキット | 1,200円 |
ポリバリコン延長シャフト | 200円 |
電池スナップ | 28円 |
電池ケース | 80円 |
合計 | 1,508円 |
2011年4月30日 記