工作室 12 計画停電用扇風機 ジェットエンジン型
はじめに
どうやら計画停電は一段落のようです。しかし、夏にはまた実施するらしいので、電池で動く扇風機を作る事にしました。数年前に夏の暑さが我慢できずに、とうとう扇風機なる物を買ったのですが、これは交流100V用ですから、計画停電中は使えなくなります。計画停電は長くても3時間程度なので電池で動く扇風機があればしのげます。
近頃、羽根の無い扇風機とうたった商品が出回っているようですが、あれは羽根が無いわけではなくて、内部に隠れているだけです。同じ物を作るのもくやしいので、こんなジェットエンジンの形をしたものを書いてみました。大きな吸い込み口から吸い込まれた空気は排気口までに圧縮されて勢いよく飛び出していきます。
製作
地デジPCのAMD-CPUに付属していたCPUファンを使います。ヒートシンクはじゃまなので取り外します。
定格を見ると、12Vで0.45A流れるようです。前回のはんだ付け用排煙機に使ったケースファンは0.1Aでしたから、かなり強力です。
これに伴って電圧変換用の三端子レギュレーターICは1A用を使います。
リード線は4本出ています。見ただけではわからないので、マザーボードの解説を見てみます。
1番がアースで2番に12Vをかけてやればいいとわかりました。3番4番は不要なので切り取ってしまいます。
使い古しの紙を使って、ノーズ・コーンとテール・コーン、そして排出口を作ります。
何の使い古しかというと、この見返りドラゴンを作った時のものです。
イメージ・スケッチに合うようなパーツをどうしようかと思っていたのですが、100円ショップで見つけたプラスチックの植木鉢を使うことにしました。
吸気口にファンを取り付ける台座にする厚紙をのり付けします。
3端子レギュレーターICは自己冷却方式としてここに配置します。
なんだこれ?
と思ったでしょうが、ファンの前後にコーンをのり付けしているところです。ノーズ・コーンとテール・コーンを糊が乾くまで抑えておかなくてはならないのですが、何か適当な物は無いかなと探したら捨てようとしていたDVD-Rが目に付き、孔の大きさがちょうどいい大きさだったんです。何か、芸術的なオブジェのような感じですね。
こんな風にできました。
ビス・ナットで組み立てます。ジェットエンジンの完成というところです。
ケースにする植木鉢の底、実際はここが排出口になるので、孔を空けます。
排出口は現物合わせ方式をとるために長めに作っておいたので、はみ出した部分はカッターで切り取ります。
機能としては、もう完成しているのですが、丸いと落ち着きがないので適当な台を付けます。
台所にあった紙箱がちょうどいい大きさなので、こんな風に切り込みを入れて使います。電池と電源スイッチはこれに取り付けることにしました。
ファンからのリード線を外に出して、スライド・スイッチと電池に配線します。
完成!
こっちから見た方がかっこいいですね。なんだかスピーカーのようにも見えます。
実際に使うには少し高い位置に置いた方がいいと思い、ここ何年も使っていない譜面台に載せて、普通の扇風機と並べてみました。
さあ、これで夏の計画停電中の暑さもしのげそうです。
費用
プラスチック植木鉢 2個 | 210円 |
乾電池 006P 2個 | 210円 |
三端子レギュレーターIC 7812 1A | 70円 |
スライド・スイッチ | 50円 |
合計 | 540円 |
2011年4月9日 記