工作室 209 三代目コンパス
2016年5月に製作した二代目コンパスですが、大きな円を描くのは得意なのですが、小さな円となると、その大きさが邪魔になってなかなか苦心していました。
そんな折、いつものようにYouTubeを観ていたら、John Heiszさんがこのような小型のコンパスを作っていました。
これはいいなと思い、さっそくまねをしてみることにしました。
製作
厚さ10mm幅30mmの板があったので、これを170mmずつにカットしました。
重なる部分は板の厚みの半分、5mmにカットするのですが、そんな治具はまだ作っていなかったので、とりあえず端材を組み合わせて間に合わせました。今後の事を考えると、専用の治具を作っておこうと思います。
というわけで、こんな風にできました。
重ね合わせると、こんな風にぴったりです。我ながら旨くできたと満足しています。
足の部分は幅を半分の15mmにします。
こんな風にできました。
組み合わせて4mmの穴を開けます。
このネジとナットで固定します。
ナットは少し埋め込むように形に合わせて彫り込みました。これで回転しません。
かなりしっかりと固定できます。
中心となる針は太さ2mmの釘の頭を金のこで切り落とし、ヤスリで研ぎました。穴に入る部分も木材に食い込むように少し尖らせています。
先端に2mmの穴を開けます。
ここに釘で作った針を差し込みました。脚の先の方は斜めにカットしておきます。
問題は鉛筆の取り付けです。いつも使っている2Bの鉛筆を使います。太さをノギスで計ると8mmでした。ちょうど8mmのドリルビットがあるので、穴を開けられるような端材を探し出しました。
まずはそのまま穴をあけました。小さくカットしてからだと加工しにくいからです。
というわけで、こんな形になりました。固定は先ほどと同じビスを使います。その穴は途中から4mmから3mmに狭くなり、そこにネジが食い込み構造にしました。
このように、しっかりと固定できます。
これを脚に取り付ける為、脚をこのようにカットします。
鉛筆取り付けパーツを脚に接着しました。
もう片方の脚を重ねてみると、なかなかうまくいきそうです。
ビス締めてみました。完成型が見えてきました。
頭の部分が角張っていて無骨すぎるので、角を丸めます。50円玉がぴったりのようです。
わざわざ糸鋸を使うほどでもないので小刀でカットしました。紙ヤスリで面取をしました。
全体を紙ヤスリで仕上げました。
ワトコオイルのナチュラルで塗装します。
完成
再度組み立てて完成です。
使ってみました。紙に描くのとちがって、木材は表面に木目があって文房具のコンパスでは役に立たないことがありますから、こういうものが必要になってくるんです。
2019年12月6日 記