工作室 08 LED読書ランプ (計画停電に備えて)

はじめに

東日本大震災は日本に大打撃をもたらしました。津波により福島県にある東京電力原子力発電所でも被害を受け、関東一帯では電力不足になり、輪番停電(計画停電)が実施されています。久しぶりの停電に何もすることが無く、携帯電話の明かりで本を読んでいました。しかし、携帯電話では省電力機能により、一定時間で明かりが消えます。その都度ボタンを押さなくてはならず、少々面倒です。

そこで、電池で光る読書ランプを作る事にしました。もちろん発光体は電球ではなくLEDを使います。

定格3.4Vの白色高輝度LEDを2個直列にして繋ぎます。電池はデジタル・カメラで使っているサンヨーのエネループ4本を使うことにしました。なにしろ停電中はデジカメは使いませんから。電圧が少し足りませんが実用上は問題ありません。

製作

厚紙で傘の部分とLED取り付け版を作ります。適当な半径で円弧を描くのですが、こんな大きなコンパスは無いので、割り箸の両端に細い穴を空けて手製コンパスを作って描きました。

こんなふうに傘ができました。実は最初、紙コップを使おうと思ったのです。台所を探してみたけど見つからず、わざわざ買うほどのこともないので、こうして厚紙で作ったというわけです。おかげでかなり大きな物ができました。

LEDを取り付けます。はんだ付けには前回作った排煙機が活躍します。これはほんとに効果抜群です。もっとはやく作っておけば良かったなぁ。

木工用ボンドで貼り付けます。なんだか間延びしているように見えます。やはり紙コップ程度の大きさが合うようです。

スタンド部分は当初紙箱で作ろうと思ってましたが、100円ショップでこんなものを見つけました。なんとトイレ掃除ブラシを格納するケースなんです。

そのままでは使えないので、じゃまになる部分を切り取ります。

ストック・パーツの中からこんな小さなスライド・スイッチを見つけました。これを厚紙で挟んで固定することにします。

表側・裏側に正確に孔を開けて木工用ボンドで固定します。

配線をします。

スイッチ板を瞬間接着剤で固定し、これで完成です。デジカメでこの写真を撮っているので、ここで使用しているのは普通のアルカリ乾電池です。

傘は電池交換の為に取り外しが容易に出来るようにしなければなりません。試行錯誤の結果、このように台の上部に二カ所孔を開け、傘の方に固定した針金を差し込むことにしました。実際には針金の手持ちが無かったので、スズメッキ銅線を使っています。傘を持ち上げると簡単に取り外せます。

少し下から見るとLEDが発光しているのがわかります。周りが明るいのでよくわかりませんが、停電の闇の中では充分役に立ちます。

ちなみにこれは、森下くるみ著『マダーライト』。美術部出身らしく油絵の具が題名になってます。この写真の赤い部分がそれに近い色です。

さて写真を撮りおわったので、電池をエネループと交換して、停電に備えましょう。

費用

LEDは5個入りで抵抗も5個付いて470円ですから、LED2個だと180円ぐらいでしょうか。やはり高輝度LEDとなると高価です。単三4個の電池ボックスが190円ぐらい。トイレ用ブラシケース丸型が105円。合計で475円ぐらいです。

2011年3月20日 記

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