工作室 03 過去作品集 ラジオ編
この工作室では、イエスノーランプ、紙箱ラジオと、最近の作品から書き始めましたが、これまでに作ったもので残っているものを改めて紹介しようと思います。
今回はラジオ編です。あちこちに分散しているものを集めてみたら、こんな風になりました。
6球スーパー
5球スーパーにマジックアイを加えたキットを組んだものです。全面は木製パネルで、ちょっと高級感があります。
蛇足ながら、スーパーというのは、スーパー・ヘテロダイン方式の略で、高周波を中間周波に変換してから増幅・検波を行うものです。ストレート方式や再生式よりも分解能が向上します。
工作としては、ダイヤル・プーリーの糸引きと、スピーカーのサランネットの固定に苦労しました。調整はそれほど困難ではなく、アンテナを繋いですぐに音が出ました。音質はやはりストレート方式よりも落ちます。
後ろはこんな感じでして、製品のようにすっきりしています。
4球再生式木製ラジオ
7年ほど前ですが、美しい木製パネルに魅せられて、ネットで見かけて衝動買いしてしまいました。金属のはんだ付けの他に木工も楽しめます。
再生式というのは、戦前に国民ラジオとして普及したもので、高周波増幅の出力をまた入力側に帰還させて再度増幅するものです。その為チューニングが難しく、すぐに発振して耳が痛くなるほどの音が出てしまいます。
このとおり、見かけは実に美しいのですが、あまり使っていません。
FETストレートラジオ
やはりラジオは音質が大事ですね。いい音が出るものを探してネットで見つけました。基盤だけのキットなので、アルミケースに入れました。ケースを買う時、電源の事は考えていなかったので、006P一個で動かしています。
スピーカーを内蔵していないので、どうにも使いにくいですが、FETはトランジスタよりも真空管に近い味があり音質は抜群です。
学研の三球真空管ラジオ
学研の大人の科学製品版真空管ラジオです。現在は真空管を換えて改良したVersion 2が出ていますが、これは最初のバージョンです。
組み立ては難しくないのですが、チューニングは至難の業です。マンション内ではまったく受信できません。真冬の深夜、ベランダに出てかじかんだ手で細かにバリコンを調整し、ラッパからやっと音が出た時は感激しました。
アンテナ二種
ラジオはアンテナが無いと音が出ません。
左は東急ハンズで見つけたもの。その横にあるのは適当に作ったアンテナ切替器で、ラジオを4台接続できます。
右は木製のキットを組み立て、四隅を補強したものです。一度組み立てて、机の上から落としてしまいバラバラになったので、補強しました。どうせなら、全面板張りにして、左のアンテナのように写真を貼り付けるというのもいいですね。
金属管を使ったAMトランスミッター
ラジオを聴いていても、いつも好きな音楽が流れる訳ではありません。せっかくの真空管ラジオですから、古い曲を聴きたいなぁと思った時に、これが役に立ちます。
これも基板だけのキットでしたが、秋葉原で見つけた豪華なケースに入れてみました。文字を奇麗に貼り付けると、もっとよく見えるのですが、その技術がありません。
2010年12月30日 記