工作室 200 トリマーテーブルとフェンス
![](200/27.jpg)
溝を掘ったり、角を丸めたりの面取作業にはトリマーを使っています。しかも一応トリマーテーブルらしき物にトリマーを板に逆さに取り付けているのです。今回はこれを改造します。それでも、ちゃんとした物には足下にも及びませんが、自己流ツールとして紹介します。
現状
![](200/01.jpg)
なんと驚く無かれ、たった一枚の300mm四方のMDF板だけです。これをワークベンチに載せて使っています。
![](200/02.jpg)
ひっくり返すとトリマーが現れます。
![](200/03.jpg)
取り外しました。ビットの交換はこうしないとできません。
ちなみにトリマーは、RYOBI TRE-60Vです。不釣り合いなほど高級品です。日本製なのでミリ単位のコレットチャック(ビットを固定する金具)が付属していましたが米国製ビットを使うためにインチ単位のコレットチャックを買い足して使っています。
![](200/04.jpg)
フェンスはというと、これまた単純そのもので、角材の中央にビットをさける為の溝を掘り適当にクランプで固定するという使い方をしています。
ところが、写真をみてわかるように、これが実に不安定で、いつの間にかずれてしまうことも多々あります。これが今回改造しようと決意したわけです。
設計
![](200/05.jpg)
いつものようにSketchUpで設計しました。
まず先にテーブルです。設計ポイントは、ワークベンチにしっかり固定できること、そしてフェンスをしっかりと固定できることです。
この図はテーブル部分をひっくりかえしている図です。
![](200/06.jpg)
パーツも最小限です。もちろん手持ちの材料で間に合うようにしています。
![](200/07.jpg)
次にフェンスを設計します。平行に動かすときにずれないようにしています。これまではダクト(切りくず)は周辺にばらまいていましたが、これを吸い込む機能も持たせました。丸い穴はダクトを吸い込むホースを差し込むためのものです。
![](200/08.jpg)
分解図はこうなります。
ここまで単純にするまでには何枚もイメージ・スケッチを描いているんです。
製作
![](200/09.jpg)
30mm角の角棒を240mmにカットして、そのうち二本にはワークベンチに固定するための板を取り付けます。
![](200/10.jpg)
ヤスリがけをしてきれいにします。
![](200/11.jpg)
接着剤で貼り付けてクランプで締め上げて乾き待ちです。
![](200/12.jpg)
乾いたらクランプをはずします。
![](200/13.jpg)
表側からは木ねじでしっかりと固定します。
![](200/14.jpg)
これでトリマー・テーブルができました。
なんだちょっとかさ上げしただけじゃないか、とお思いでしょうが、これで必要な要件はしっかりと満たしているんです。
![](200/15.jpg)
次に専用のフェンスを作ります。材料をカットして・・・、
![](200/16.jpg)
切り込みを入れます。丸い穴も糸鋸で空けますが、材料が小さいと指で回すのが困難なので少し大きめにしています。
![](200/17.jpg)
組み立てます。
![](200/18.jpg)
余分な部分をカットします。
![](200/19.jpg)
こちらも接着剤で組み立てます。
![](200/20.jpg)
さらにフェンスに取り付けて・・・、
![](200/21.jpg)
余分な部分をカットします。
![](200/22.jpg)
スライドさせるときにがたつかないようにフェンスの下、両脇にガイドを取り付けます。適当な材料を見つけてカットしました。
![](200/23.jpg)
これを接着剤で貼り付けました。これで専用フェンスができました。
完成
![](200/24.jpg)
トリマー・テーブルに取り付けて完成です。
使い方
![](200/25.jpg)
まず、トリマーに必要なビットを取り付けて高さを調整し、テーブルをワークベンチにクランプで固定します。
![](200/26.jpg)
ダクト・パイプを差し込みます。
![](200/27.jpg)
フェンスの位置を調整して、クランプで固定します。
両手が使えるように、スイッチは自作のフット・スイッチを使っています。
2019年2月28日 記