工作室 130 黒猫 (Whirligig 2)
ネットで拾ったこの画像。プロペラが風でまわると黒猫の前足が上下に動くというwhirligigのようです。皿にはANGELと書いてあるから、たぶんこの黒猫の名前でしょう。そして22という数字。まさか黒猫の年齢とは思えないので、作者の年齢だろうと解釈しました。若いですね。
黒猫と言えば、僕にとってはNinjaです。若い頃にシドニー郊外ホーンズビーにホームステイしたとき、ホスト・ファミリーに飼われていた真っ黒で小さな可愛い猫でした。とても性格が良くて、一緒にたくさん遊びました。
というわけで、今回はこれを作ります。
この画像を拡大印刷して、自作のライト・ボックスに載せて・・・、
鉛筆でトレースします。
これをPhotoshopで加工して、可動する腕を取り出します。
これを印刷して・・・、
板に貼り付けて・・・、
切り出しました。
しかし、どうも腕の長さが合いません。
そこで、少し長くすることにしました。
こうして比較するとよくわかりますが、作り直した物はぴったりでした。
プロペラのハブを作ります。
今回も前作とおなじくプロペラは逆ピッチです。
プロペラも作りました。
プロペラの軸受けも作りました。
さらにメインのボディとなる板は幅45mm厚さ15mm長さ380mmです。
プロペラ回転軸は3.1mmのピアノ線です。固いので曲げ加工が大変です。2.0mmぐらいの太さの物があると楽だと思います。
万力とペンチで曲げてなんとかクランクを作りました。
さらに金鋸で切り離します。もちろん切り口はやすりがけをしています。
猫の皿はこんな細長い形になってしまいます。9mmの板を二枚貼り合わせて・・・、
切り出しました。
ボディにはクランクから猫の腕に通すリンク用の孔を空けておきます。これは皿で隠されます。
尾部にはテーパーを付けます。
垂直尾翼を取り付ける切り欠きも空けておきます。
垂直尾翼の切り出しをしました。
これを取り付けます。
プロペラ・クランクをボディに取り付けました。この段階でクランクが大きかったことに気付きます。しかし、これよりも小さく曲げることが出来ないのです。
皿を取り付けました。
猫の体を載せます。
腕はこのような金具で取り付けます。6mmのボルトを通し、腕の両側はワッシャーで挟みます。ダブル・ナットで互いに締め付けて緩まないようにロックする方式です。
腕の取り付け完了。
ガラクタ箱の中に、いつどこから来たのか不明な1.2mmの針金が見つかりました。これを使ってクランクと腕をリンクさせます。
腕の先端に1mmの孔を空けて、ここにリンクの針金を通します。
リンク完了。動かしながら調整します。
風の向きに回転させる軸として、台所用品の金具から4.0mmのメッキした鉄の棒を見つけました。
これを通す孔を空けて・・・、
反対側には5mmの鉄球を埋め込みました。これで軸受けが完成。
4.0mmの鉄棒を垂直に立てて・・・、
試してみると、実にうまく回りました。
これを重心位置に取り付けると・・・、
木地完成です。
さらにアクリル絵の具で塗装すると完成です。皿には名前のNINJAという文字を、尾翼には62歳のときの作品という数字を入れました。
ちなみに、Ninjaというのは、若い頃にシドニーでホームステイしたときの、ホストファミリーの飼い猫の名前です。とても利口な猫で、僕に懐いてくれました。
完成
黒猫Ninjaのwhirligig完成です。
外に出して回してみようとしたのですが、いくら待っても風が吹いてくれません。今回の物はクランク機構の為にそよ風程度では動きませんから、風待ちをしないといけません。
2016年5月22日 記
なかなかいい感じの風に出会えなかったのですが、ようやくこんな動画を撮ることができました。黒猫の手の動きがとてもかわいいですね。プロペラが逆回転しているように見えるところは10FPSという荒いフレームレートを使っているので高速回転に画質が追いついていない為です。
2016年6月12日 記