工作室 369 ポケット付ポーチ
久しぶりにファスナーを扱います。これまでたくさんのファスナーを使ったポーチを作ってきました。三本のファスナーを使ったポーチまで作ったのはいいものの、それらはポケット部分が簡略的なものばかりでした。
今回はしっかりとしたファスナーポケットを作ろうと思い、まずは試作をしてみることにしました。
設計
20cmファスナーと16cmファスナーを使って設計しました。
左の画像をクリックすると、別タブでPDFが開きます。2ページです。
製作
20cmファスナーの買い置きはありましので、今回はポケット用に16cmファスナーを買い足しました。
以前に雑誌買物袋3で使った生地です。新たに雑誌買物袋4を作ったので、分解して再利用することにしました。
試作品ですから、ポケットの内布は端材を使います。寸法はこれに合わせたというのが実情です。
内布はいつものこれです。
表布に接着芯を貼りました。
前面の表布に中表にポケット生地を重ねます。
位置がずれないようにテープで固定しました。
ファスナーの窓枠を縫いました。
真ん中をカットして、
ポケット生地を裏側に引き出します。
アイロンで整えました。
表から見るとこうなります。ファスナーの窓が開いています。
ファスナーを位置あわせして、ずれないようにテープで固定しました。
ファスナーの周りをぐるっとひと回り縫いました。
裏に返して、
ポケット生地を二つに折りたたんで、
ひと回り縫いました。
表から見ると、ちゃんとポケットが出来ました。
これで、試作の目的は達成したようなものです。ポケットの位置の設計にやや問題がありました。これは改善すべきところです。
本体のファスナーに、端処理をしました。さらにセンター位置をカットしておきました。
以前一度だけ試したことのある手法で本体にファスナーを取付けます。
表布と内布を中表に重ねて、縫い代5mmで縫いました。
その間にファスナーを差し込んで、
縫い代5mmで縫付けました。
表に返して、
縫い代2mmほどで固定しました。
もう片方も同様の処理をします。
ファスナーのもう片方を差し込んで、
ファスナーを縫付けたら、
表に返して、こちらも縫い代2mmほどで固定しました。
以前行なっていた、一旦しつけ縫いをする方式よりも簡単でした。
表布同士、内布同士を中表に畳んで、
まわりとぐるっと縫いました。内布の底に80mmの返し口を作りました。
角をカットしておいて、
返し口から、表に返します。
このとき、返し口がほつれて広がらないように、返し口の両脇は特に念入りにしっかりと縫って置きます。
開いている返し口は、いつものようにコの字まつり縫いで閉じました。
ここで、いつもとは違う方式で底にマチを作ります。
いつもとは反対に、表布を内布に押し込んで、底の角をしっかりと合わせて、
20mmのマチを縫いました。余分な部分はカットしてあります。
再度表に返すと、マチが出来ています。簡便法ですが、試作品としてはこれでも充分ですね。
完成
これで完成です。
こんな風に開きます。
本体には布カバーをした文庫本が、ポケットには電卓が入ります。
2024年3月25日 記