工作室 67 木製パズル2題

前回の木製パズルが好評だったのでまた作ってみました。

The 10 cent labyrinth(10円玉迷宮)

いつも観ているSteve Ramsey氏がこんなものを作っていました。面白そうなのでそっくりまねをしてみます。と言っても米国と日本の違いがあります。10セント硬貨は手に入らないので『10円玉迷宮』ということにしました。

The 10 cent labyrinth challenge

余談ですが、米国のこういった製作動画ではよく4分の3インチなどといった長さが使われます。長年コンピュータのラインプリンタの印刷設計にインチ目盛の物差しを使い慣れてはいますが、どうしても直感的にイメージしにくいところです。まあ、ヤードポンド法に対して文句を言ってもいけませんね。子供の頃に尺貫法が廃止されたものの、実際には家庭では尺貫法、学校に行くとメートル法という二重生活が続いていて、一尺二寸などと言っていたのに、いつの間にかミリ単位に慣れてしまっているのですから。

型紙は公開されていないようなので、ちらりと見えたこの画面を参考にして型紙を手描きで描いてみました。

きっちりと直角に切るのは案外難しいので角は丸めてしまいました。大きさはもちろん10円玉に合わせてあります。

3ミリ厚の合板に貼ります。

日本では合板の事をベニア板といいますね。上の動画ではplywoodと言っています。実はベニアというのは合板に使われる薄い単板のことなんです。veneerを縦横に何枚か重ね合わせた物がplywoodという訳ですね。

糸のこで切り出しました。

10円玉がうまく通るようにやすりがけをして調整します。

迷路を構成する内側の3枚を接着します。

一応この段階でも使うことはできますが、いかにも合板という感じで荒々しさがありますね。。

上下の入口と出口は色の濃いアガチスという板で作りました。案外安いからです。

側面も同じ素材を貼りました。入念にやすりで磨いて完成です。とても手触りがいいので塗装はしていません。

何度も練習して偶然にうまくできた映像です。

ちょっと複雑なパズル

こんどはちょっと複雑なパズルです。これは元の映像を観ると解き方が分かってしまうので、ここには載せません。解き方は一番下に書いてあります。

イメージスケッチを描いて、これを元に材料の切り出しをします。

端材を使うので、実際はこんな感じです。

パーツが揃いました。

組み立てます。

丸棒と孔のサイズが微妙に違っていてまっすぐ立たないのでダボを打ち込んで広げ、孔の大きさにぴったりと合わせました。接着剤で固定し、乾いたら余った部分は切り取ります。すき間が空いたところは木くずをボンドで練ってパテを作り、練り込みます。

このダボですが、英語だとdowelです。でも発音を聴いているとちゃんとダボと聞こえます。

ロープを立方体と正方形の板に通します。図の矢印のように動くようにしています。

二つのリングをこのようにロープで繋ぎます。接着剤が乾くのを待って、内側をきれいにやすりがけします。

乾くまで抑えているのは自作のバイスです。主にドリルで孔開けをするときに使っています。

二つのリングを丸棒に通し、上部を円盤で塞げば完成です。ちなみに、この上の円盤はリングの内径よりも大きいのでリングは取り出すことはできません。

これで完成です。

上の状態から、この状態のように濃いリングを取り出すことが問題です。

解き方はこの下に書いてあります。(通常のままでは表示されません。)

2014年12月27日 記

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