工作室 84 Finger Joint Jig
板同士を直角に接合する方法はたくさんあります。そのまま接着すると強い力がかかった時に剥がれてしまう事があるので、互いに食い込ませ強い結合をつくるわけです。finger jointというのは、両手の指同士を互い違いにして組み手をする様子から名付けられたものです。今回はそのfinger jiointを作る為のミニ・サーキュラー・ソー用の治具を作ってみます。
この動画を参考にしました。
設計
ミニ・サーキュラー・ソーでは、刃の幅が1mmであり、テーブルから上に出ている部分は12mmと固定されています。テーブルのレール溝は一本しかありません。このような制約の下で設計をしてみます。
![](84/01.jpg)
SketchUpで設計してみました。
左の画像をクリックするとダウンロードできます。SketchUp Viewerで任意の向きに回転させたり拡大縮小したりして観ることができます。
![](84/fingerJointSketch160.gif)
製作
![](84/02.jpg)
SketchUpから寸法を割り出して、材料を切り出しました。
![](84/03.jpg)
組立を始めます。
![](84/04.jpg)
立て板の補強板を取り付けます。
![](84/05.jpg)
立て板を接着します。
![](84/06.jpg)
ほぼ完了です。
![](84/07.jpg)
最後に立て板の切り込みを入れます。
完成とテストラン
![](84/08.jpg)
実際にはこのようにして左右のガイド板をクランプで固定して使います。
![](84/09.jpg)
テストとして、このようなものを切り出してみます。端から10mmの位置に幅10mmの切り込みを入れるというものです。
![](84/10.jpg)
刃から10mm幅の板を挟んで片側のガイド板を固定します。
![](84/fingerJiont320.gif)
10mm幅の板をはずして材料をとりつけ、最初の切り込みを入れます。
これで板の端から10mmの位置から刃の幅1mmの切り込みが出来ました。
![](84/11.jpg)
![](84/12.jpg)
次に、幅9mmの板を挟んでガイド板をずらします。次に幅9mmの板をとりはずして、材料をずらしてガイド板にくっつけると、横に9mm移動した事になります。
![](84/13.jpg)
この状態でカットすると、切り込みの端から端までの幅が10mmとなります。
![](84/14.jpg)
あとは、この二つの切り込みの間を何度かに分けてカットしていきます。
![](84/15.jpg)
すると、このように端から10mmの位置に幅10mmの切り欠きが出来るという次第です。複数の切り込みを作るには、この手順を繰り返して行くことになります。
2015年5月9日 記