工作室 108 木製バイス2号機
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ドリルで孔空け加工をするとき、大きな材料ならそのまま左手で押さえて作業ができますが、小さな材料をしっかりと固定するのはかなり難しくなります。ドリルビットのトルクに負けて材料が回転してしまうからです。そんなときは、材料をバイスで固定してバイス自体を押さえることにより作業を簡単にできるようにします。
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これがボール盤用自作木製バイスの初号機です。見かけはしっかりできているようですが、使ってみるとゆがみが発生して材料をしっかりと固定できず、使いづらいものでした。
かと言って市販の物は高価なので、そのうち作り直そうと思っていたのです。
設計
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ネットで拾ったSketchUpファイルがPCにNAS上に保存してありました。いつどこから落としたのかも記憶にありません。ちゃんと記録しておけばよかったのに手抜きをして申し訳ありません。
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SketchUpで寸法をとってみると、やはりインチ単位でした。このままでは使いにくいので・・・、
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これを参考にして自分なりにSketchUpで設計してみました。円盤も固定できる治具も追加してあります。
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ところが、手持ちの材料が足りないのでそのまま作るわけにはいかず、このように設計を変更しました。
左の画像をクリックするとダウンロードできます。
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材料の切り出しができるように分解図も描いてみました。全体図では見えない構造もこれでよくわかると思います。
製作
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9mmの板から切り出し作業を始めます。
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土台となる板は二枚重ねにして接着します。
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二枚の間にスライド板が隙間無く動くように脇の板を固定します。
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固定部・稼働部そしてナット取り付け部を作ります。実はこの20mmの角材が足りなくて三個のうち2個は初号機から取り外した物を流用しました。
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埋め込みナットを取り付ける部材です。真ん中の孔は、片方が4mmで片方は8mmです。ナットはハンマーでたたいて埋め込みます。
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固定部とナット部を40mm長の木ねじで取り付けます。
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ボルトを通して台座部が出来ました。
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初号機では稼働部のネジの当たる部分には画鋲をそのまま埋め込んだだけでしたが、今回はそれを2mmの合板でカバーし、ネジの太さ6mmの孔を空けて全体がずれないように工夫してみました。
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自作の平行クランプを使って、しっかりと接着します。
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これで稼働部が出来ました。
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稼働部の下にスライド板をしっかりと取り付けます。稼働部が斜めにかしがないようにしっかりと固定しました。このスライド板はドリルの先端が当たって穴だらけになるところですから、後で交換できるように接着剤は使いません。
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上から見るとこのようなかたちになります。
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これを取り付けます。一応この段階でバイスとしては完成です。
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円盤の中心に孔を空けることがよくあるので、それを固定する治具も作ります。
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9mmの板を二枚貼り合わせます。
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接着剤が乾きました。
完成
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レモンオイルで塗装して完成しました。見かけ以上に正確にできています。
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動かしてみました。
2015年11月28日 記