工作室 142 木製パズル(14個目)

次回はどんなものを作ろうかなとよくネットで探します。少し前にこんな記事を見つけました。Elderly Japanese man has been struggling with ring puzzle for the pase decade そこにはYouTube動画が埋め込まれていて、再生してみると『探偵ナイトスクープ』という日本のTV番組でした。10年物間解けなかったパズルを解いて欲しいという依頼に応えるという内容です。ひととおり観て、これは面白そうだと思い、さっそく作ってみることにしました。

設計

YouTubeの動画から鉛筆でイメージスケッチを描き、それを元にしてSketchUpで設計してみました。左の画像をクリックするとダウンロードできます。

SketchUpではロープの曲線は描きにくいので鉛筆で描き入れました。上の画像を印刷し、それに鉛筆でロープを描き、それをフラット・ベッド・スキャナーで読み込んで、Photoshopで修正した訳です。

各パーツの寸法を描き入れました。SketchUpだと、とても簡単にこんなことが出来ます。

製作

手持ちの材料を使って各パーツを切り出しました。まあ、実際は手持ちの材料に合わせて設計したのです。

真ん中の二つの6mmの孔の上には縦の棒を立てます。接着剤だけでは強度不足になるので、内部にダボを仕込むことにしました。この丸い金属はダボ・マーカーと言います。5個セットで買いました。

ダボ・マーカーを孔に埋め込んで、このように棒を立てて押し込むと、孔の中心点に印が付きます。

その印を中心として孔をあけると、こんな風になります。台の方にはダボを差し込んであります。このように、ダボ・マーカーを使うとダボ孔の位置がぴったりと合うのです。

各パーツの角に丸みを付けました。

実はこの一枚の写真の為にかなりの日数をついやしています。ボーズ面用のトリマービットを通販で買ったら、それは米国製でした。つまりインチ単位だったのです。そこで日本製のトリマーで使う為のコレットチャックを取り寄せてやっと使えるようになったのです。注文する前に仕様をよく確認しないといけませんね。

パーツが揃ったのでいよいよ組立てです。

まず縦棒用のダボを二本接着剤を付けて埋め込みます。

その上に縦棒を立てます。

その上に木の輪っかを取り付けました。

ここも接着剤だけでは強度に不安がありますから、二本の釘で固定しました。

左右の円盤は赤と青のアクリル絵の具を塗り、その上にクリア・ラッカー・スプレーを吹き付けてつやを出しました。

こうして製作記を各段階になって気付いたのですが、SketchUpでは赤と緑の設計でした。色の記憶って当てになりませんね。

こちらの方はワトコオイルのナチュラルを塗りました。塗装はすべて二度塗りです。ということは二日かかっています。

というわけで、塗装仕上げ完了です。

金属リングを追加して、ロープを適当な長さに切って通します。

ロープの端はこのように玉結びにしてあります。

これを上に引っ張り上げると、12mmの孔にすっぽりとはまります。

そのままではロープを外すことができるので、パズルになりません。12mmのダボでふさぎます。

接着剤が乾いたら、はみ出している部分をカットします。

完成

これで完成です。

今、リングは青の円盤の上に乗っていますね。これを赤の方に移動するというのが、このパズルの問題です。次はまた元にもどす訳です。

さて、解法は???

最初に観たYouTubeの動画は『探偵ナイトスクープ』というTV番組でした。これをまた観ると解法が判るのですが、残念ながら既に削除されていました。ダウンロードしていませんでしたから何も残っていません。TV番組はすぐに削除されるということをつい失念していました。後悔先に立たずです。これからのんびりと時間をかけて解いてみます。あの番組では10年間も苦心してましたからね。

2017年2月12日 記

解けました。

このとおり、青の円盤の上にあったリングが赤の円盤に移動しています。

わずか一日で解くなんて、すごい!と思われたでしょうが・・・、


実は、偶然この動画を見つけただけです。僕の作った物とは向きが違っていますが、基本的には同じです。しかも、色が赤と青で一致しています。

2017年2月13日 記

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