工作室 36 CD電子蓄音機

CDを聴く

近頃はCDが売れないらしいですね。どうやら若者は音楽ダウンロードという方法で携帯音楽プレーヤーとか携帯電話やスマートフォンに直接ファイルを入れて聴いているらしいです。自分はそんな高度な方法はやったことが無くて、CDを買ってはもっぱらパソコンで聴いています。

そんな日常のある日、普段はリモート・デスクトップで遠隔操作している机の下に隠れているPCを久しぶりによく見てみると・・・。

あれれ?光学ドライブがふたつ付いています。製作したときは一時メインPCとして使っていた時のなごりでしょう。さらによく見ると上のCD-ROMドライブには操作ボタンが付いていて直接CDを再生できるようです。これは使えるかもと思い、またまた妄想が膨らんできました。

両サイドの蓋を開けてネジをはずそうとしたら、ネジそのものがありません。あれれ?なんと電源や信号ケーブルも繋がって無くて、するすると抜けてきました。そうなんです。ただ差し込んであるだけでした。10年以上も前のことですから、すっかり忘れていました。

そんなわけで、これを使ってCD電子蓄音機を作ってみることにしました。

製作

底蓋を開けてみると、予想通りイヤホンの取付部分がそのまま丸見えになっています。ここからアンプへの入力信号が取り出せそうです。(写真の左上隅)

アンプは以前使った事のある秋月電子の700円のステレオアンプキットを使います。

組み立てて、適当な長さのリード線も付けておきます。後でわかったのですが、スピーカー用のリード線が短かすぎてぎりぎりでした。適当すぎますね。

電源は普通のPC用ATX電源を使うわけには行きませんから、このスイッチングアダプターを使います。直接IDEドライブに12Vと5Vの直流を供給できる便利なものです。

この分岐ケーブルを使って12Vだけをアンプ用に取り出します。黄色が12V、赤が5Vで黒がアースです。

どうやってアンプを取り付けようかとあれこれ悩みました。最初は両面テープで貼り付けようと思ったのですが、次第にはがれてしまいそうです。そこで、底蓋をプラバンで作って、それに固定することにしました。

こんな風にプラバンを加工してアンプを取り付けました。金属のネジだとショートが恐いので、裏側はこのように樹脂ネジを使いました。テレビドラマ『半沢直樹』で笑福亭鶴瓶が作っていたあれです。

CDドライブに取り付けて配線をします。

さて、このCDドライブをどうやってフロントパネルにとりつけようかと考えた結果、これまたプラバンを使って床上げをしてやることにしました。材料を切り出します。

底板にとりつけて台座を作ります。

これに合わせてフロントパネルを切り出しました。

電源コネクタには抜き差しの時に力が加わるので裏側からプラバンをネジ止めしてがっちりと固定しています。

アンプへの電源コードを繋ぎます。

フロントパネルを取り付けます。

電源スイッチはありません。スイッチングアダプターをコンセントに繋ぐと電源オンです。

CDドライブの操作は以下のとおりです。
A:CDの挿入と取り出し及び再生の停止
B:再生。再生中は次の曲へ
C:音量調整

後から見た図。

スピーカーとこのユニットを収納する箱を作ります。材料は、安いけど内部損失が大きくて小型スピーカーに最適なMDF板です。400円程度です。

木工用ボンドで組み立てます。

スピーカー用リード線を通しておいて・・・。

上蓋をしてから木目シートをはると見た目が綺麗になります。

スピーカーは秋月電子の1個300円、2個で500円の8cmスピーカーです。

リード線をはんだ付けします。

パネルを取り付けると一応音が出るところまでできました。

下にあるのは以前作ったmp3 Jukeboxです。幅と高さは同じですが、どうしてもCD-ROMドライブの大きさのために奥行きが長くなってしまいました。

このままではスピーカーの枠が塗装されていないので、ちょっと安っぽく見えますから、サランネットで隠すことにしました。5mm角の角材で枠を作って適当な生地を貼っただけです。

完成・試聴

これで完成です。

思ったよりもいい音がしてがんがん鳴らしてもびびりません。CDラジカセと聞き比べてみてもずっといい感じです。古いCD-ROMドライブの再利用としては最適だと思います。

費用

ステレオアンプキット700円
MDF板420円
木目シート105円
8cmスピーカー2個500円
サランネット用生地105円
合計1,830円

2014年2月8日 記

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