工作室 266 新書版ブックカバー

布地は買っておいたのですが、なかなかとりかかるきっかけがなくて、そのまま保管していました。今回は思い切ってその生地を使います。

準備

30年ほど本棚の中に眠っていた白川静著『漢字百話』中公新書。そうです、今回は新書版のブックカバーを作ります。

寸法を測ってみました。もっと厚い物もありますから、暑さは20mmと想定します。

新書版用に型紙を作りました。幅はちょうど400mmとなりました。

いざ、保管していた生地を出してみたら、なんと大失敗。この生地は幅が370mmしか使えません。

そこで、型紙をつくりなおすことになってしまいました。

初めに掲載した設計図が一部間違っていましたので、修正しました。2021年5月19日

製作

新しい型紙を元にして表地をカットしました。

裏面には接着芯を貼り付けています。接着芯の縦側は178mmとしました。この節を縫うことにより、ちょうど180mmとなります。

裏地はセリアで買ってきました。

裏地の端材でベルトを作ります。ちょうど余ったサイズをカットしました。

そのサイズがこれです。

中表に折って、縫います。

きれいに縫えました。

縫い代を割って表に返しますが、案外難しいので、外科手術で使う鉗子の手芸用の物が欲しくなります。100円ショップでは置いてないようです。

半分返りました。もうひといきです。

アイロンで整えました。縫い目は裏側になるようにします。

表地の表紙側の端を10mm裏側に折って手芸用ボンドで接着しました。

裏地の方も同様に手芸用ボンドで接着しました。三つ折りにしなくてもほつれ防止ができるので、こんなときは便利です。

表地の表紙側をこのように折りたたみます。

その上に裏地を中表に重ねます。

表地と裏地の間には、先に作っておいたベルトと、適当にカットしたしおりを挟み込みます。

位置はこの部分になります。しおりは下に付けるように見えますが、反転するので心配無用です。

挟み込みました。

表地の裏に貼り付けた接着芯の端をガイドにして縫いました。郷里が長いので、途中で糸を替えました。ミシンだとそんな心配はありませんね。手縫いの場合、糸をあまり長くすると途中で糸が絡んだり、勝手に結び目ができたりするのです。

縫い代を開いて、角をカットしました。

表に返しました。まずは第一弾です。次に、表紙の裏側のポケットもひっくり返し、しおりとベルトも反対にします。

完全にひっくり返りました。

なかなか気に入った模様でしたから、少々高くても買ってしまいました。。

裏側はこうなっています。

アイロンで整えました。

写真ではわかりにくいと思いますが、ふっくらとしていたものが、ぴったりと平らになりました。

まず、表紙を差し込みます。

背表紙は、このようになります。多少の厚みはこれによって調整できます。

いったい何を読んでいるのかと、思わせぶりなブックカバーですね。

完成

これで完成です。

表紙側。

背表紙側。

さっそく近所の公園のベンチで読み始めました。30年前はさっぱり意味不明だったのに、年の功かよくわかるようになっていました。やはり本は残しておくといいことがありますね。

2021年5月16日 記

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