工作室 47 ジュールシーフ2
電池2本使いたい
前回作ったジュールシーフのランプは思ったよりも実用的で毎日使っています。真っ暗な所ではほんのりとした灯りであっても実にありがたいものです。市販のLEDライトだと青白い光、いわゆるブルーライトがどうにも気に入らず、ここで使った電灯色の暖かい光が気に入りました。昔はブルーライトがゆるされるのはヨコハマだけだったんですけどね。
しかし、細かな事をする程の光量はありません。できれば読書ができる程度の灯りだったらいいなぁと思っていました。幸い使い終わって廃棄予定の乾電池がかなりたくさんありましたから、ここはひとつ、二本同時に使ってみたらどうだろうかと、実際に作ってみることにしました。
製作準備
回路はふたつつなげるだけなので、こんな感じになります。スイッチには2回路2接点のトグルスイッチを使う事にしました。
必要な電子パーツをそろえます。
- 1.超高輝度5mm電球色LED(2個)
- 2.トランジスタ2SC1815GR(2個)
- 3.マイクロインダクター100μH(4個)
- 4.抵抗器1kΩ(2個)
- 5.積層セラミックコンデンサー0.1μF(2個)
- 6.トグルスイッチ(6P)
- 7.ユニバーサル基板
単三電池用電池ボックス2個と配線材ワイヤー。
今回もLEDをピンポン球に入れて光を拡散させ、提灯のようにつり下げる方式にします。前回の箱だとちょっとだけ容積が小さいので、手持ちの箱の中から適当な大きさの物を使う事にしました。
前回同様にLEDの付いた提灯をつり下がるのは外径が6.0mm内径4.2mmのプラスティックの管で、これを曲げるために中に太さが3mmのアルミの針金を通します。パイプにはほんのちょっとすき間ができるので、この部分にLED配線のワイヤーを通すというものです。
ユニバーサル基板に各パーツを取り付けて配線する為に、実体配線図を書いてみました。同じものをふたつ作ればいいだけの話なのですが、やはりここは左右対称にしてかっこよく見せたい訳です。電池やLEDの配線を表側からはんだ付けできるように、リード線を出すように工夫しています。
製作
実体配線図を元にして基板が完成しました。今回はPhohtoshopで書いたのですが、どうやら手描きの方がまだましな気がします。こういう物も描けるソフトがあればいいですね。
これを6mm厚の板に載せてくぎで固定します。
箱の上面にトグルスイッチとLED提灯用のパイプを取り付ける孔を空けます。どちらも直径が6mmです。
電池ボックスと基板を取り付け、トグルスイッチへ配線します。
電池ボックスには元々2mmの孔が開いていましたが、木ねじの頭がじゃまをしてしまうので、ちょっと位置を内側にして孔を空け直しました。
スイッチも取り付けます。
LEDはユニバーサル基板を丸く切って、それに取り付ける事にしました。ピンポン球にも基板よりもちょっと小さめの孔を空けておきます。
LEDを取り付けました。
裏側はこんな風にカソード側をひとつにまとめています。これによって配線が3本で済むことになります。4本だとさずがにこのパイプに入らないのです。
その3本の線をパイプに差し込みます。パイプの途中に孔をあけて、そこから飛び出している感じです。
はんだ付けをしてぴったりとくっつけます。
パイプを箱に差し込んで、LEDからの配線を基板に結合します。
ピンポン球をLED基板にホットボンドで接着します。この段階では基板の裏側がむき出しです。
そこで、この部分に円錐状の覆いをかけてやることにしました。これは黒い厚紙で作りました。
この箱は100円ショップで買った物ですから、はじめから工作精度が悪く、木の蓋に至っては斜めにはみ出したりして直角が取れていない状態です。うまく切ってぴったりと閉まるようにはしたのですが、どうしても全体のイメージがぼてっと重い感じがしました。そこで、たまに出てくるこのピンクのポリカーボネート板を使う事にしました。
蓋を閉める前に電池を入れます。
蓋を閉めれば完成です。
読書ランプ
明るいところで見るとなにやらおかしな格好をしてますね。箱は中味がすかすかする位大きいのですが、この高さに意味があるのです。そう、本を読むのに最適な高さなんです。
いざ、実際に部屋を暗くして文庫本を読んでみます。今読んでいるのはこれ・・・
ミネット・ウォルターズ『女彫刻家』創元推理文庫
創元推理文庫は中学の頃から読んでますが、紙が真っ白ではなく少し黄色味がかっているので、とても目に優しいんです。これに青白い光を当てたのでは元も子もありませんから、柔らかな電球色の下で読みたいものです。
おまけ:単四電池も・・・
廃棄予定の単四電池もたくさんあったので、こんないたずらをしてみました。途中で切ってあるのですぐに止まってしまうようにみえますが、実際はかなり長く回りますよ。
2014年6月8日 記