工作室 68 交流電動機速度制御器
工作ではACモーターの力を借りることが多いのですが、回転速度を自由に可変できたらいいのになと思うことがよくあります。市販されている物だと3,000円平均ぐらいです。ちょっと手が出ません。そこで、そういう装置を作ることにしました。
準備
秋月電子通商の「トライアック万能調光器キット(20Aタイプ)」を利用することにしました。
全体の回路図はこのようなものになります。
キット以外に必要なパーツをそろえます。手持ち以外に買った物は、
ACソケット(2P) | 80円 |
ガラス管ヒューズ 250V1A | 30円 |
ヒューズホルダー | 90円 |
でした。
基板の組み立て
カラー抵抗器の値は、いつものように自作のカラーコード早見盤でチェックします。
たとえば、今リードを折り曲げているものは赤・赤・赤・金という色が塗られています。金は誤差を表しますので関係ありませんが、これを右にして色を読み取ります。早見盤を赤・赤・赤とそろえると、このようの2200Ωという表示になります。すなわち2.2kΩということがわかります。
これまた自作のPCB治具で基板を固定して作業を進めます。
裏返してはんだ付けをし、余分なリード線はニッパーで切り取ります。
最後にトライアックを取り付けるのですが、これは発熱するので放熱板が必要です。手持ちが無いので自作することにしました。幸い以前使って余っていた銅板があったので、これを切り取って使いました。
適当に折りたたんでトライアックをネジ止めして固定します。
これで基板は完成しました。
基板のテストラン
この段階で基板のテストをしておきます。箱に収納してからでは修正が面倒ですからね。
各パーツを結線します。AC100Vを使うので、いつもより太い線材を使っています。
テストは夏に作った電気行灯で行いました。というか、ここに載せるのに分かりやすいのがこれでした。
このように自在に明るさを変化させることができました。
他にもドリルを回したりしてテストした結果、発熱はほとんど無いので、箱に密閉しても大丈夫だと判断しました。
箱を作る。
箱を作ると言っても、実は以前作った箱の枠が余ってましたから、これを利用することにしました。
上蓋と底蓋、底蓋を固定する桟を切り出し、孔開け加工をします。
上蓋にパーツを取り付けて配線します。
枠には木目シートを貼ってきれいにしました。
底蓋に基板取り付け用のビスをセットします。底上げする為のスペーサーをナイロンのパイプを5mmずつに切って作りました。
基板を取り付けます。だんだんと形が出来てきました。
箱枠に上蓋と底蓋を取り付け、入力側と出力側の配線をします。
可変抵抗器のツマミはキット付属の物だと小さくて使用感が悪いので、ちょっと大きい物にしました。
完成
これで完成です。Avocado Mixのロゴを印刷してみました。
後から見るとこんな感じです。
底はこんな感じです。
2015年1月3日 記