工作室 165 二重底の箱

いざという時の為に、何かを隠しておける秘密の箱があると便利ですね。そこで、二重底の箱を作ってみました。

製作

いつものようにSketchUpで設計しました。左の画像をクリックするとダウンロードできます。

見かけは普通の箱です。内側はこのように六つに仕切られていますが、これは固定していないので簡単に取り外せますし、仕切りの組み替えもできます。

ひっくり返すと、以前に鑿収納箱(Chisel Box)で作ったスライドロック方式の蓋があります。

断面はこのようになっています。

分解図も描いてみました。

板を切り出すときの木取り図は大抵は手書きですが、今回はきちんとSketchUpで描いてみました。300X450の3mm合板から天板・底板・中板を切り出すものです。

製作

10mm厚の檜の板から側板をカットしました。節があるので、できるだけ節が表に目立たないように工夫しています。

短い方の側板です。このうち一枚はさらにスライドロック方式用に底に当たる部分をカットしています。

一度仮組をして天板などの寸法を現物合わせで採寸します。

底側から観た図です。底板のスライド溝がよく見えます。

組立て開始です。

ひっくり返して底もチェックします。溝がずれていると底板がうまくスライドしませんから、ここは重要です。

天板を接着します。

接着剤が乾きました。

角を丸め、全体的にやすりがけをしました。

蓋を切り離しました。

3mm合板の端材を使って内部の仕切り板の切り出しをしました。

溝に差し込むことによってこのように組立てることができます。接着はしないので、二枚の組み合わせにすることも可能です。

箱に収めてみました。

次に底板(スライド板)の組立てをします。

接着剤が乾いたら・・・、

二本の溝を切って、間に3mm厚の合板を貼り付けます。

これを斜めにカットしてスライドして内側に入ったときに自動的にロックがかかるようにします。

箱に取り付けて試しています。うまくできました。

蝶番を取り付ける為の溝を作りました。深さは3mmです。

蝶番をネジで取り付けました。

後ろからみるとこうなります。

全面には蓋のロック金具を取り付けました。

完成

ワトコオイルのナチュラルで塗装して完成です。

上の蓋と底板を開けて完成記念撮影です。

内側の仕切りは簡単に取り外せます。

いざというときは、ひっくり返して隠していた物をとりだせます。

2017年9月24日 記

工作室メニュー