工作室 267 文庫本ブックカバー・リバーシブル

リバーシブルな文庫本用ブックカバーを作ってみました。特性上、しおりは付けていません。

設計

文庫本のブックカバーは以前作りましたが、今回はひっくりかえしても使えるリバーシブル・ブックカバーを作ります。

文庫本のサイズを測ってみました。

これを元にして設計図を描きました。

布地の幅が最大370mmなので、これに合わせています。

ベルトは前回同様布製にします。

製作

前回の新書版で余った生地を使います。

裏地は幅を合わせるため、この水玉模様にしました。

どちらも表になるので、両方とも接着芯を貼りました。

中表にして、端を縫い代10mmで縫いました。

これまでのものでは、こちら(表示側のポケット部)が返し口でしたが、リバーシブルでは反対側(背表紙側)のテーパーの端に返し口を作ります。

表に返して、今度は図面に合わせてこの部分を内側に折り込み表紙側のポケット部を作ります。

この写真では折りたたんで表紙側のポケットを作る深さが60mmになっていますが、実際は50mmでした。一度もどしてアイロンで折り目を修正したのですが、その写真を取り忘れました。

というわけで、内側に折り込んでいます。

ベルトは水玉模様の生地で作りました。これをこの部分に差し込みます。

周りを縫いました。左側の矢印部分は返し口として残しています。

縫い線に合わせてテーパー部をカットして整えました。

縫い代をアイロンで開き、余分な部分をカットします。

返し口から表に返します。

返しました。

返し口をいつものようにコの字まつり縫いで綴じます。

アイロンで整えました。

内側はこのようになりました。

完成

文庫本を収納してみました。

背表紙側です。

表紙のポケット部bです。

背表紙側のベルトの様子です。

リバーシブルの効果を発揮させましょう。

内側はこうなりました。

細かなことですが、ベルトが裏返しになるので、縫い綴じた線がはっきりと現れてしまいました。しおりは付けていませんが、付けていたら下から出ていることになり、左右を反転しないと使いづらくなります。

なんだか、読みたい気分には……

表紙側のポケット部

裏表紙側。

生地の選択にもよるのでしょうが、リバーシブル方式は難しいですね。しかも裏返しにするたびに、角の部分がすれてしまうという欠点もわかりました。自分には向いていないようです。

2021年5月23日 記

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