工作室 181 和式道具箱(極小)
子供の頃に父が使っていた大工道具を入れておく木製の道具箱がありました。その後、鉄製の大きな物に替わり、木製の物はいつしか無くなってしまいましたが、その構造はおぼろげに覚えています。その日本式の道具箱は海外ではとても評価が高く、YouTubeでもJapanese Tool Boxとして製作の様子を載せている人がたくさんいます。やはり日本人としてはひとつは持っておきたい物ですね。そこで、まずは小さな模型を作ってみることにしました。
設計
いつものようにSketchUpで設計しました。左の画像をクリックするとダウンロードできます。
和式道具箱の特徴は、まず蝶番を使わないことです。そしてくさびを差し込んで蓋を固定する方式です。このくさびの両側は斜めに切れ込んでいて上に飛び出さないようになっています。この図ではそれが表現できていませんが、実際の製作ではきちんと作ってみました。
くさびを引き抜いたら蓋を横にずらして・・・、
斜めに持ち上げると外すことができます。
分解してみました。案外部品点数は多いのです。
寸法を描き込んでみました。
製作
檜の板を・・・、
半分にカットしました。
それをさらにカットして枠の板がそろいました。
これを組み立てます。
さらに釘でしっかりと固定します。
底板は3mm合板を使いました。これも釘で固定しました。
横の取っ手は指がひっかかるように斜めの切り込みを入れます。
これを取り付けました。
上部のパーツを作りました。斜めのカットでは、最後に向きを間違えてしまい作り直しをしました。
くさびパーツに関しては、設計段階では引き抜くときの引っかかりにかるかと思い丸い穴を空けていましたが、実際には必要なかったので省きました。
両端に蓋の引っかかりを取り付けます。
蓋に横棒を取り付けます。これは下から釘を打っています。
生地完成です。
塗装しました
完成
これで完成です。
くさびの回りを拡大すると、斜めにカットしている様子がわかると思います。これによって容易に外れないようになっているのです。
この模型によって製作のこつがわかりましたから、今度は大きな物を作ってみようと思います。
蓋の開け閉めを動画にしてみました。
2018年3月21日 記